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Vol.526 名盤紹介『怪物(괴물)』 [韓国映画音楽(OST)]

 今では韓国を「代表する」というよりも、世界の現役映画監督百選に入るだろう、ポン・ジュノ(봉준호)。
 彼が偉いのは、国際的に注目されても韓国という土壌から決して離れず、チャンスをドメスティックなテーマの作品に活かし続けていることだろう。

 その作風は一見大衆性に富んでいるように見えるが、実はかなり前衛的でもあり、「言わぬが花なり」に沿った物語作りが特徴でもあると思う。
 
 ポン・ジュノ作品は、使われる音楽の面でもシュールだ。
 映画そのものと密接に関連した曲作りが行われていて、音楽だけで聞くと、集中力を要したりする。

 ポン・ジュノ作品で音楽を考えた時、まず思い出すのは岩代太郎が手がけた『殺人の追憶(살인의 추억)』だろう。
 曲そのものが作品を象徴していて、何度聞いても無常感と切なさが脳裏に浮かんでくる。

 この『殺人の追憶』OSTが気に入った私は、次の話題作『怪物(괴물)』にも大きな期待を抱き、OST-CDが発売されてすぐ購入したのだが、正直困惑した。
(※)日本公開時題名は恥ずかしいので、ここでは割愛

 この『怪物』で音楽監督を務めているのは自らもミュージシャンとして有名なイ・ビョンウ(이병우)なのだが、映画との密接度、そして実験性といったものが『殺人の追憶』より遥かに濃くなっており、単体で聴くにはあまりにもシンドい内容になっていたのである。

 でも、考えてみれば、この作品の音楽にイ・ビョンウが関わっている時点でそれは予想できたことかもしれない。
 なぜなら、日本でもOST-CDが発売された『장화, 홍련』(オムニバス『Three』の曲を含む)は、美しい旋律ながらも気軽に聴くことを明らかに拒否しているような内容だったからだ。

 『怪物』はその度合に一層拍車が掛かったといえるかもしれず、通して聴くには疲れるが、時には奇っ怪で難解でも、絶えずユーモラスな曲群は、映画音楽というよりもポン・ジュノとイ・ビョンウによる「語り」だったのでは、とも思うのである。

 そこに価値を感じるか拒絶するか、聴く側は二者選択を迫られるような内容ではあるが、敢えてこういうOSTを出したことは高く評価したい。

 でも、今だったらシュール過ぎてCD販売は無理だったのでは??

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