So-net無料ブログ作成

トゥリバン(두리반)に行ってみた! [韓国の食]

 2014年に韓国で一般公開された、弘益大前系インディーズ・ミュージシャン達の反体制的な抵抗運動を描いたドキュメンタリー『パーティー51』(以下、弘益大前=ホンデと記載)。

 私個人は、ぶっ散らかった支離滅裂な作品にしか思えなかったが、日本では見えづらい韓国の一風景を、良くも悪くもよく捉えたドキュメンタリーとも言えたし、何よりも、インディーズ系ミュージシャンの溜り場だったククス屋を触媒にして、彼らの権力との闘いを描いていたことがユニークな内容ではあった(でも、一番驚いたのが、日本で公開されたこと)。

 今ではすっかり、つまらない定番観光地と化し、かつての「ホンデ・イズム」は既に影薄く、ミーハーな外国人観光客と韓国内上京組ばかりが、おしゃれな場所だと勘違いして来ているような街に成り果ててしまったが、映画公開当時、私はホンデ界隈を、まだまだ待ち合わせによく使っていた。
 なので、ネタとしてありだろうと思い、新生「두리반(以下トゥリバンと表記)」を会合場所に使うことを思いついた次第。

 お店は駅から歩いてすぐ、一等地にあるのだが、繁華街からやや離れた地味な場所にあり、観光ポイントとは程遠い雰囲気、あまり周辺も賑やかではない。

 「トゥリバン」自体は非常に綺麗で近代的な面持ち、かといって来客でぎっしりということはなく、基本、常連が集っている感じである。
 スキンヘッドも半裸もモヒカンもおらず、落ち着いた地味な雰囲気で、『パーティー51』のアナーキーな印象を引きずると、拍抜けするかもしれない。

 例の女性社長以下、お店のスタッフも物腰が上品で物静か、ますます映画のイメージとは対照的な趣を漂わせる。

 また、夜遅くまでダラダラ開いている飲み屋系ではなく、あくまでも料理を食べてもらおう的なスタンス、閉店も早い。

 そういう点では、かつての「ホンデ・イズム」を継承しているお店なのかなぁ、とも思った。

 入店後、知人たちと早速、デフォルトであるカルククスを注文する。

 大なべに人数分だけ盛られた形で提供されるので、日本で言えば、うどんすきに近いかもしれない。

 麺は、まさに「極太うどん」。
 小麦の香りは薄いが、コシはしっかりしていて、スープも悪くない。

 そもそも、「カルククス」と「うどん」は「何がどう違うんだぁ!」という意見もあるだろうけど、私が色々食べた限り、韓国でいう「カルククス」とは、日本で言う「うどん」とは、やはり似ていても異なるものだ。

 恐らく、麺のこね方とか、寝かせる時間が違うからだと想像しているのだけど、「トゥリバン」のカルククスは、韓国の一般的なそれよりも、より「うどん」に近い感じがした。

 冷麺もあったので、こちらも注文してみたが、それほど特筆すべきものではない。
 置いてある酒類は、現在の韓国で標準的に流通しているものばかり、以前、ホンデの飲み屋で時折見かけた地方直送のマイナー酒は置いていない。

 奇をてらっていない分、基本に忠実で真面目なお店、というのが私の感想だが、ちょっと拍子抜けしたのも事実。
 まるで日本のお店のようだ。

 もっとも、そこら辺が韓国的カオスにうんざりした人にとって、悪くないかも…

RIMG0205_2.JPG


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

面白いけど、利用に難のある映画館 [韓国映画]

 最近のソウルにおける独立系ミニシアターを巡る光景で、一番衝撃を受けたのが、スポンジ・ハウス光化門と新沙洞インディー・プラスの閉館だった…

 …と言いつつも、こうしたミニシアターの開館・閉館の繰り返しは以前から普通のことだったし、賃貸契約が切れた時点で撤退、別のところで新装開店というのが定石ではある。
 だから、二館の閉館自体は格段不思議ではないというのも、本音なところではあった。

 実際、両館とも、いつ行ってもガラガラ。

 インディー・プラスの方は、姉妹館のインディー・スペースとプログラムの面で差別化が図れておらず(場所が場所なので、ゲスト招聘には都合良かったようだが)、スポンジ・ハウスの方はミニシアターの老舗ではあっても、施設がひど過ぎて、いつも行くのを躊躇する劇場だった(スタッフは日本人客に好意的だったけど…)。

 だから、両方の閉館は「しょーがない」といえば「しょーがない」のだが、ここ五六年の間、かなりお世話になったので、閉館のお知らせは、やっぱり寂しかった。

 ただ、現実問題として、最近十年あまりのソウルでは、明らかにアート系ミニシアターが増えすぎ状態、閉館は同業者の潰し合いの結果に思えるし、以前から感じていた、「本当は韓国映画産業行き詰まり」の本格的予兆のように見えたりする。
 そして、IMF体制以降の韓国でありがちな大手の参入もまた、影響していたと思う。

 そんな折、2016年にソウルで新たに開館した「EM(えむ)シアター」は、色々な意味で、妙なキムチ臭さを漂わせる個性的なミニシアターといえるかもしれない。

 芸術活動を行う複合施設が入った小さなビルのワンフロアにある、映画館モドキなのだが、良くも悪くもオーナー色が濃く出た個性的な劇場だ。

 まず、何が悪いかといえば、設備が最低。

 ホームシアターを拡張したような強引仕様で、まともに鑑賞できる座席が、ごく一部しかない。
 画面や音響を求める性格の劇場ではないから、別にそんなことはいいだろう、という考え方もあるが、「お金を出して映画を観る」という行為に対して拘りのある人には、発想の転換が必要になるかもしれない(かつて早稲田にあった某お座敷ミニシアターに近いかも)。

 では、良い点とは何か?

 それは、内装が個性的ということだろう。

 経営者の個性が色濃く出た商業施設というのは、かつてのソウル(およびその郊外)で非常に盛んであり、東京辺りでは、あまり見られない奇抜な風景だったが、いまでは日本がそれに追いついてしまい、かつ、韓国の没個性化が進んでしまったので、最近目にすることがなくなってしまった類のものだ。

 「EMシアター」は、劇場出入り口から少し入ったところが、いわゆる「劇場ロビー」になっていて、大きな窓ガラスからは緑地の歩道が見える。
 「おしゃれなBookカフェ」ぽい内装で、二つあるベンチは汚いが悪くなく、下手に近所のコーヒーショップで時間を潰すよりもくつろげる…と、ここまでは韓国のミニシアターにありがちな特徴なのだが、劇場内に入ると困惑。

 スクリーン脇のスペースに、ゴロ寝用のクッションが無造作に置いてある!

RIMG0580_1.JPG


 まさか、こんなところで寝転んで映画を鑑賞する人は、そうそういないだろうし(ウケ狙いでやる奴はいるだろうが)、単なるインテリアなんだろうけど、そのデザインが真っ赤な軟体動物の縫いぐるみの様でもあって、初めて見た人は、その不自然な違和感に「ぎょっ」とすると思う。

 そして、その次に戸惑ったのがトイレ。

 なんと、劇場ロビーには女性トイレしかない。
 「オーナーの攻撃的なフェミニズムの主張かよ!」と思ったが、実は、これにはカラクリがあって、男性トイレは困ったことに、出入り自由ではない劇場内にあるのだった。
 つまり、上映中は基本使えない。

 そこら辺の事情を知らず、この劇場にやって来た私は他のフロアに男性トイレがあるんだろうと考え(韓国の雑居ビルではよくある)、探してみたがない。
 仕方ないので、フロントで聞いてみたところ、「女子トイレをお使い下さい」とのこと。

 元キッチンと思わしき構造の女子トイレには便器がひとつしかなく、確かに内鍵を掛ければ問題なさそうなので使用させてもらったが、肝心の鍵が、果たしてロックが掛かっているのか、そうじゃないのか、よく分からないものだったので、用を足している間、気が気ではなかった(なにせ、便器からドアまで遠く、いざという時、手で押さえられない)。

 これって、運が悪いと痴漢騒ぎになりかねないのでは???

 やはり、映画館の仕様はオーソドックが一番。

 また行こう、という意欲が湧かない映画館ではあったが、かつての韓国らしい、という点でのみ、物好きなら一度行って見る価値はあるかもしれない。

 ちなみに、同施設のサイトでは最寄り駅が地下鉄「景福宮駅」となっているが、実際は地下鉄「光化門駅」からも同じような距離、「光化門駅」から行った方が、ほぼ直線ルートなので、道順はこちらの方が分かりやすいと思う。

RIMG0559_1.JPG

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。