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面白いけど、利用に難のある映画館 [韓国映画]

 最近のソウルにおける独立系ミニシアターを巡る光景で、一番衝撃を受けたのが、スポンジ・ハウス光化門と新沙洞インディー・プラスの閉館だった…

 …と言いつつも、こうしたミニシアターの開館・閉館の繰り返しは以前から普通のことだったし、賃貸契約が切れた時点で撤退、別のところで新装開店というのが定石ではある。
 だから、二館の閉館自体は格段不思議ではないというのも、本音なところではあった。

 実際、両館とも、いつ行ってもガラガラ。

 インディー・プラスの方は、姉妹館のインディー・スペースとプログラムの面で差別化が図れておらず(場所が場所なので、ゲスト招聘には都合良かったようだが)、スポンジ・ハウスの方はミニシアターの老舗ではあっても、施設がひど過ぎて、いつも行くのを躊躇する劇場だった(スタッフは日本人客に好意的だったけど…)。

 だから、両方の閉館は「しょーがない」といえば「しょーがない」のだが、ここ五六年の間、かなりお世話になったので、閉館のお知らせは、やっぱり寂しかった。

 ただ、現実問題として、最近十年あまりのソウルでは、明らかにアート系ミニシアターが増えすぎ状態、閉館は同業者の潰し合いの結果に思えるし、以前から感じていた、「本当は韓国映画産業行き詰まり」の本格的予兆のように見えたりする。
 そして、IMF体制以降の韓国でありがちな大手の参入もまた、影響していたと思う。

 そんな折、2016年にソウルで新たに開館した「EM(えむ)シアター」は、色々な意味で、妙なキムチ臭さを漂わせる個性的なミニシアターといえるかもしれない。

 芸術活動を行う複合施設が入った小さなビルのワンフロアにある、映画館モドキなのだが、良くも悪くもオーナー色が濃く出た個性的な劇場だ。

 まず、何が悪いかといえば、設備が最低。

 ホームシアターを拡張したような強引仕様で、まともに鑑賞できる座席が、ごく一部しかない。
 画面や音響を求める性格の劇場ではないから、別にそんなことはいいだろう、という考え方もあるが、「お金を出して映画を観る」という行為に対して拘りのある人には、発想の転換が必要になるかもしれない(かつて早稲田にあった某お座敷ミニシアターに近いかも)。

 では、良い点とは何か?

 それは、内装が個性的ということだろう。

 経営者の個性が色濃く出た商業施設というのは、かつてのソウル(およびその郊外)で非常に盛んであり、東京辺りでは、あまり見られない奇抜な風景だったが、いまでは日本がそれに追いついてしまい、かつ、韓国の没個性化が進んでしまったので、最近目にすることがなくなってしまった類のものだ。

 「EMシアター」は、劇場出入り口から少し入ったところが、いわゆる「劇場ロビー」になっていて、大きな窓ガラスからは緑地の歩道が見える。
 「おしゃれなBookカフェ」ぽい内装で、二つあるベンチは汚いが悪くなく、下手に近所のコーヒーショップで時間を潰すよりもくつろげる…と、ここまでは韓国のミニシアターにありがちな特徴なのだが、劇場内に入ると困惑。

 スクリーン脇のスペースに、ゴロ寝用のクッションが無造作に置いてある!

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 まさか、こんなところで寝転んで映画を鑑賞する人は、そうそういないだろうし(ウケ狙いでやる奴はいるだろうが)、単なるインテリアなんだろうけど、そのデザインが真っ赤な軟体動物の縫いぐるみの様でもあって、初めて見た人は、その不自然な違和感に「ぎょっ」とすると思う。

 そして、その次に戸惑ったのがトイレ。

 なんと、劇場ロビーには女性トイレしかない。
 「オーナーの攻撃的なフェミニズムの主張かよ!」と思ったが、実は、これにはカラクリがあって、男性トイレは困ったことに、出入り自由ではない劇場内にあるのだった。
 つまり、上映中は基本使えない。

 そこら辺の事情を知らず、この劇場にやって来た私は他のフロアに男性トイレがあるんだろうと考え(韓国の雑居ビルではよくある)、探してみたがない。
 仕方ないので、フロントで聞いてみたところ、「女子トイレをお使い下さい」とのこと。

 元キッチンと思わしき構造の女子トイレには便器がひとつしかなく、確かに内鍵を掛ければ問題なさそうなので使用させてもらったが、肝心の鍵が、果たしてロックが掛かっているのか、そうじゃないのか、よく分からないものだったので、用を足している間、気が気ではなかった(なにせ、便器からドアまで遠く、いざという時、手で押さえられない)。

 これって、運が悪いと痴漢騒ぎになりかねないのでは???

 やはり、映画館の仕様はオーソドックが一番。

 また行こう、という意欲が湧かない映画館ではあったが、かつての韓国らしい、という点でのみ、物好きなら一度行って見る価値はあるかもしれない。

 ちなみに、同施設のサイトでは最寄り駅が地下鉄「景福宮駅」となっているが、実際は地下鉄「光化門駅」からも同じような距離、「光化門駅」から行った方が、ほぼ直線ルートなので、道順はこちらの方が分かりやすいと思う。

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迷館は迷宮でもある [韓国映画]

 ソウル・鐘路三街にある老舗の映画館「ソウル劇場」。

 本ブログでも、散々けなしている酷い映画館であることは今も変わりないが、数年前、社長が変わってからは、だいぶマシになった…といっても基本は同じ建物、同じ劇場なので出来るだけ近寄らないようにしているのだが、インディー・スペースが光化門から、ここに移転してしまったこと、大韓劇場(この映画館も個人基準では最悪の部類)と並んで、ここでしかやらない珍作が掛かること、定宿が近いことなどから、数年来、韓国に行くたびに、結構訪れるようになってしまった(トホホ…)。

 昔に比べれば、サービスはだいぶ改善されて、従業員の態度も良くなり、ハチャメチャな構造の内部で迷うことも少なくなったが、最近、訪れてみると、大規模な改装が始まったため、再び迷宮化していた。

 この映画館一番の問題は、エレベーターやら階段やらエスカレーターやらが複数あるくせに、それぞれが行き先限定で、フロアを自由に行き来出来ないことなのだが、道順は劇場スタッフに聞いてもよく分からなかったりする(そうそう、トイレの場所も問題だ!)。

 今回、移転後のインディー・スペースをそれまで何度か使っていたため、油断していたのが、まずかった。
 インディー・スペースまで行くには、エスカレーターで3Fへ行き、そこで降りればいいだけで(当時)、窓口の人もそう案内してくれたんだけど(ちなみに、インディー・スペースは運営がソウル劇場と別扱いになっている)、行ってみれば、3Fは人の気配が全く無く、フロアも閉鎖中…

 「あれ?おかしいなぁ…」とは思ったのだが、上映まで時間が少々あったので、「ソウル劇場のチケット売り場のある階まで一旦上がって、場所を再確認して、そこから直接3Fまで降りればいいや」ということで、エスカレーターを最上階まで上がりきったことが、実は更なる大きな間違いだった!

 ソウル劇場のチケット売り場のある階から、下階に降りるエレベーターはあるのだが(当時エスカレーターは上りのみ)、同階にはエレベーターが二箇所ある上、それぞれ行き先制限があり、下階行きエレベーターに乗れば乗ったで、実は3Fで降りることが出来なかったりする。

 仕方ないので、また1Fに戻り、窓口で場所を聞き直してエスカレーターで再び3Fに行くが、やっぱりフロアは閉鎖中…

 「なんだ、こりゃ?話と違うだろ」と思い、はたまた、ソウル劇場のチケット売り場まで上がり、そこそこベテランらしい係員に道順を尋ねると、やっぱり1Fからエスカレーターを使って3Fに行くようになっている。

 既に上映時間は迫っており、あせる気持ちを抑えつつ、再び、1F行きのエレベーターを待つが、大体こういう時にはマーフィーの法則が発動して、なかなか来ない。

 どうにか1Fに戻り、再び片道エスカレーターで3Fに向かうと、今度はフロアに入れるではないか!

 映画館というものは、どこも最低人数で運営しているし、通常インディースペースに客が押しかける訳もなく、韓国の他のミニシアターでも、こうしたことは時折経験することでもあるので、今回の出来事に目くじら立てる気はないが、少し早めにフロアへ入れるようにして欲しいよなぁ。

 たぶん、フロア担当のお兄ちゃんが几帳面(韓国人はそこら辺が両極端でいつも困困)で、私は私で、日ごろ時間が進んでいる時計を使っていたのが、まずかっただけかもしれないが…

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(今現在は、取材当時と事情が異なると思います)

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不運という名の普遍性/映画『컴, 투게더/カム・トゥゲザー』② [韓国映画]

 この映画を観終わった時、私は思わず大きなため息をついてしまった。
 まず感じたのが、重く現実的な「やるせなさ」だったからだ。

 もちろん、この「やるせなさ」とは、映画を褒めている言葉でもあるが、『カム・トゥゲザー』が投げかける映画的体験とは、観る者自身が現実で直面している不運を、改めて突き付けるものでもあった。

 最近、韓国の過剰な競争社会ぶりがネットやマスコミで面白おかしく頻繁に伝えられるようになったためか、『カム・トゥゲザー』も、そういった韓国的現状を描いた作品として語られる傾向が見られるが、この映画で描かれる社会的厳しさとは、なにも韓国特有のものではなく、日本人にとっても、日ごろ直面している厳しさと、基本は変わらないものであったと思う。

 主人公一家は中流以上が集う郊外のベッドタウンで暮らす普通の人々だ。
 彼らの生活は順調に見えたが、中間管理職のお父さんはくだらない理由で失業、引きこもりになり、営業マンとして奮戦するお母さんは、努力した成果を若い後輩に横取りされ、成績優秀な娘は、真面目に努力しても紙一重の差で志望している名門大学に入れない。

 こうした不運の連続は、韓国ばかりでなく、日本でも、いや、その他の国々でも、普遍的に存在するものだろう。
 ただ、人が死んだり傷ついたり、公共の利益が侵されたりしないので、「よくある些細な事」として、日常生活では黙殺されているに過ぎない。

 今回、シン・ドンイル監督が描こうとしたものは、ある程度、豊かで安定した社会で起こる「小さな不運」とそれに翻弄される「普通の人々」の姿だったのではないだろうか。
 そしてそれは、日常の大部分が、実は「小さな不運の連続」で占められている、ということなのかもしれない。

 映画『カム・トゥゲザー』では、この「小さな不運」の連続が、観る側にリアルな既視感をもたらす訳であるが、そこに私は「シン・ドンイル的世界」が、既に大きく揺らぎ始め、今までの映画的魅力を失いかねない岐路にあるのでは?という疑問を覚えた。
 それは、オムニバス『視線を越えて/真実の為に』から感じていたものだ。

 まず、『カム・トゥゲザー』において、従来の「シン・ドンイル的世界」と大きくずれていると感じたのが、「寓話性」の希薄さであり、ユーモアの欠如であり、単刀直入過ぎるラストだった。
 一般論として、「シン・ドンイル作品=リアルな人間ドラマ」と認識されているきらいはあるのだが、それは私の考える「シン・ドンイル的世界」と、必ずしも一致しない。

 あくまでも人間の滑稽さをリアルに見せつつ、それが「お話」であることを確信犯的に提示し、深刻で暗いドラマを描いていると思わせながら、人間の不完全さを皮肉なユーモアで描き、最後はアン・ハッピーに見えるが、実は違う「メタ化されたハッピーエンド」で締めくくる、というのが、私の持つ「シン・ドンイル的世界」だ。
 そしてそこには、「生きていれば、次はいいことが待っている」というメッセージが必ずあった。

 そうした、へそ曲がりなポジティブさこそ、シン・ドンイル監督の「作家性=意匠」であると常々思っているのだが、『カム・トゥゲザー』は、映画で提示するそれぞれの要素がストレート過ぎるゆえ、映画が終わっても釈然としない感覚が残り、余韻も感じないのである。

 もしかすると、『カム・トゥゲザー』のラストは、ハッピーエンドだったのかもしれないが、私はそこに全く逆のメッセージを感じた。
 なぜなら、問題が何一つ解決していないにも関わらず、「家族の絆」を取り戻すことを予感させるという、逆説的な解釈のできる終わり方になっているからだ。
 
 確かに、突然の土砂降りに追われて転倒し、泥だらけで幸せそうに笑うポング一家の姿は、明るい未来を暗示しているように見える。
 しかし、娘ハンナだけが、これから待ち受けているだろう暗い現実を予感してしまっているとも解釈でき、虚ろなハンナと対照的なポングとミヨンの姿には、みじめな救いのなさを感じたのであった。
 そして、彼らの泥だらけの姿こそ、今後この一家を待ち受ける暗い未来を強く暗示しているように見えて仕方なかったのである。

 これまでのシン・ドンイル作品における「絶望と不運の乱れ打ち」と言えば、『僕の友人、その彼の妻』も同様であったけれど、あの作品には「生き残ったもんの勝ち」という、執拗なポジティブさも隠されていて、全てを失い場末の美容院で細々と働く主人公夫婦の姿には幸福感すら漂っていて、それは『カム・トゥゲザー』と対照的ですらある。

 今回の『カム・トゥゲザー』はシン・ドンイル作品としては、「もっとも普通で分かりやすい映画」とも言えるが、実質的デビュー作『訪問者』辺りから注目していた人たちからすれば、私と同様の違和を、大なり小なり覚えた映画でもあったのではないだろうか?
 傑作『僕たちはバンドゥビ』の溌剌さが好きな人にとっては、期待を裏切られたかもしれず、情念に満ちた『僕の友人、その彼の妻』の迫力を期待した人にとっては、『カム・トゥゲザー』にガッカリさせられたかもしれない。

 もちろん、前作から約八年間というブランクは、作り手であるシン・ドンイル監督を変えるには十分な時間であって、昔からの観客が『カム・トゥゲザー』に違和感を覚えても、それは自然なことではあるのだが、その違和感が、シン・ドンイル監督の作家としての変質から来るものだったのか、一時的な迷走から来るものだったか、という読みきれない不安感が大きく残る。

 仮にそれが良くも悪くも「変質の予兆」だったとしたら、次回作以降、従来の「シン・ドンイル的世界」から大きく逸脱する、より作為的な試みが必要になるかもしれない。
 結果、今までの「シン・ドンイル的世界」がガラリと別物に変わってしまう可能性も考えられる訳で、長年彼のファンだった私からすれば、『カム・トゥゲザー』は、将来への、しこりを残した作品だったと言えるだろう。

 なお、ハンナがユギョンと別れる際、口づけを交わすシーンと、全裸のポングがハンナに抱きつくシーンは、地元観客らの間で議論ネタになっているというが、日本人にとっては逆に自然に受け入れられるシーンだったのではないかと思う。

 そして、何よりも、この二つのシーンこそ、『カム・トゥゲザー』における「シン・ドンイル」という「意匠」が最も込められたエピソードだったのではないだろうか。

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不運という名の普遍性/映画『컴, 투게더/カム・トゥゲザー』① [韓国映画]

 シン・ドンイル監督約八年ぶりの新作『컴, 투게더/カム・トゥゲザー』(※)が、第12回大阪のアジアン映画祭および第5回Helsinki Cine Aasia映画祭での海外お披露目公開に続き、去る2017年5月11日、本命の韓国で一般公開された。

(※)日本語題名については大阪アジアン映画祭に準じ『カム・トゥゲザー』と表記します。
 
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 しかし、蓋を開けてみれば興行的には惨敗、通常上映は一週間で打ち切りとなり、その後は独立系のアートシアターで単発的に上映されている状況だ(6月現在)。

 だが、これは作品に大きな問題があった、というよりも、この映画に価値を見出す人々が、現在の韓国では「一番映画を見ない層」だった、ということなのではないだろうか?

 なにせ、子供や家族連れがふらりと入り、スマホいじりながら観るような作品ではないからだ。

 そして、『カム・トゥゲザー』のような独立系作品は、そもそも客が来ないというのが通例であって、そのこと自体、決して作品の価値を貶める訳ではない。

 プロデューサーを兼ねたシン・ドンイル監督も、本国での公開前に冗談交じりながら「観客動員一万人超えるのが目標です」と語っていたくらいである。

 実際、『カム・トゥゲザー』の評価は高く、特に主演のポング演じたイム・ヒョングク(『真夏の夜のファンタジー』)とミヨン演じたイ・ヘウン(『冬のソナタ』)の演技は絶賛されている。

 私は「客が入らなかったので、二人と関係が気まずくなっているのでは?」と、監督に意地悪い質問を投げたかけたところ、イム・ヒョングクもイ・ヘウンも、自分たちの演技については非常に満足していて、彼らとの関係は良好、という答えが返ってきた。

 俳優たちの演技に関して言うならば、その好演ぶりは、この二人に留まらない。

 他のキャストも印象深く、深い演技を見せていることが『カム・トゥゲザー』の見所であり、今後、何人かは大手の商業作品に抜擢される可能性があるのではないか、と考えている。
 
 そういった俳優に対する卓見ぶりは、シン・ドンイル監督作品らしい。

 監督のアバターとも言えるキム・ジェロク(『釜山行/新感染 ファイナル・エクスプレス
』)にしても、他の作品では見かけないような、複雑な表情の人物を好演しており、出演時間が短いことがもったいないくらいだ。

 娘役ハンナを演じたチェ・ビンの演技については、個人的には賛否両論といったところで、キャリアの浅さを考慮しても、その拙さぶりは時に、「この子は女優に向かないのでは?」といった印象も抱いてしまうが、泥酔した友達を道路に放り投げて去ってゆくシーンでの変貌ぶりは見事だった。

 ハンナの友人、自由人ユギョン役を演じたハン・ギョンヒョンが、出演した若手女優の中で最も評判になっているとのことだが、私としては、アヨン演じたハン・ソンヨンに大きな可能性を感じた。

 彼女は撮影当時、まだ現役の高校生で、俳優としてのキャリアもほとんどなかったというが、屈託のない明るさとキビキビした挙動、そして時折垣間見せる、リアルで暗い表情が魅力的だ。
 そこに、私は『僕たちはバンドゥビ』で輝いていたペク・チニの姿を重ねてしまう。

 映像は美しく、手がけた撮影チームの仕事ぶりも、出演俳優たちと共に、高く評価すべき点だろう。
 低予算ゆえ、テクニカルな面でやりたくてもできない感が画面から漂い出てはいたものの、晩秋の盆唐(※)を空気感と共にリアルに捉えた映像は一種ドキュメンタリー的でもある。

(※)ソウル南東部にある城南市にある中流以上が集う新興のベッドタウン。『カム・トゥゲザー』の製作に関して幾つかの面で大きな繋がりを持っている。

 興行的に振るわなくても、出演者たちにとっては、大きなキャリアに繋がるであろう足跡を残すことに成功したといっても過言ではない『カム・トゥゲザー』ではあったが、果たして、一連のシン・ドンイル作品として観れば、どうだったのだろうか?

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シン・ドンイル監督、再始動!Part3 [韓国映画]

 2017年度開催された「第21回釜山国際映画祭」における【韓国映画の今日/視点部門(한국영화의 오늘 - 비전)】において初公開され好評を博した、シン・ドンイル監督、約七年ぶりの新作『컴, 투게더(Come, Together)』(2016)。

 引き続き、年内のイベント公開が決定したので、ご興味のある方はどうぞ。
 (ただし!韓国の事なので、予定通りに行われるか否かは保証しません)
(その1)
☞イベント名:「全泰壹 労働映画祭(전태일 노동영화제)」内 特別上映
    上映日時:11月19日 PM16:50~
    場所:慶尚北道 大邱広域市 55劇場(대구독립영화전용관 오오극장)

(その2)
イベント名:「第12回済州映画祭(제12회 제주영화제 )」内 クロージング上映
    上映日時:12月19日 PM15:00~
    来場ゲスト:シン・ドンイル監督&イ・ヘウン(主演)
    場所:済州島 済州市 ロッテシネマ済州 6番館(롯데시네마 제주 6관)
    
(その3)
イベント名:「第42回ソウル独立映画祭(제42회 서울독립영화제)」長編部門
     ●12月3日 (土)PM20:00~
     ※ゲスト来場予定あり
     CGVアートハウス狎鴎亭 2番館(CGV아트하우스 압구정 ART2관)
    
     ●12月5日(月)PM11:30~
    インディースペース 1番館(인디스페이스 1관

     ●12月7日(水)PM17:40~
     ※ゲスト来場予定あり
     CGVアートハウス狎鴎亭 3番館(CGV아트하우스 압구정 ART3관)

    場所:ソウル市

 なお、韓国内一般公開は2017年2月を目指して、現在準備中ですが、韓国は日本と配給事情が異なり、突飛に公開されることも珍しくないので、ご注意ください。

 日本公開は現時点で一切未定です。

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“Come,Together”2016,2017[コピーライト]Dong-il Shin

(本記事に関するお問い合わせは、直接、韓国側イベント開催者までお問い合わせください)

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シン・ドンイル監督、再始動!Part2 [韓国映画]

 (Part1より承前)

 最新作『컴, 투게더(Come,Together)』(仮題)の主なストーリー、キャスト、スタッフは次の通り。
 (STORY)

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 時は現代。
 ソウル市南部郊外に位置する新興都市、盆唐区・城南市。
 ここは再開発で富裕層の街として知られるようになったが、今も昔のソウルを偲ばせる風景があちこちに点在している場所だ。

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 そこで暮らすポング(イム・ヒョンググ)は中堅企業の社員だったが、突然解雇されてしまう。

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 だが、妻ミヨン(イ・ヘウン)は、クレジットカード会社という熾烈な職場で営業を担当しており、夫をかまっている余裕など無い。
 二人には大学受験を控えたハンナという一人娘がいたが、結果は芳しく無く、補欠合格を控えて、情緒不安定の苛ついた日々を過ごしている。

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 そんな気まずい時期、ポングは上の階に住むホジュン(=キム・ジェロク)という中年男性が起こす騒音に怒り、抗議しに行くが…

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 ありふれた中流家庭に突然降りかかった予期せぬトラブル。
 彼らの一週間を通して描く、家族の別離と再生、心の旅路を描く。


 (キャスト)
 ●イム・ヒョングク(임형국)
 …(映画『ひと夏のファンタジア』)
 ●イ・ヘウン(이혜은)
 …(TVドラマ『冬のソナタ』、映画『七級公務員』)
 ●チェ・ビン(채빈)
 …(TVドラマ『華政』『抱きしめたい』)
 ●キム・ジェロク(김재록)
 …(映画『訪問者』『クロッシング』)

 (スタッフ)
 ●製作:シン・ドンイル
 ●脚本:シン・ドンイル&ハン・ジス(한지수)
 ●撮影:キム・ボラム(김보람)
   …(映画『철원기행』)
 ●音楽:クォン・ソンモ(권성모)
   …(『視線の向こう -真実のために-』)

 ちなみに、舞台が城南市になっているが、これは映画で非常に重要なテーマの一つでもあるという。

 監督は今回の作品について曰く、「自分の作品で一番普遍性がある」と語り、本作でイム・ヒョングクの本格的なブレイクを狙いたいとのことである。

 おそらく、韓国での一般公開は2017年度以降になるのでは?というのが筆者の実直な意見だが、ひとまず、シン・ドンイル監督のリブートを歓びとともに期待したい。

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※本記事および写真の転用やコピーはご遠慮下さい。
※本作品の詳細は直接、韓国側にお問い合わせ下さい。

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シン・ドンイル監督、再始動!Part1 [韓国映画]

 映画監督シン・ドンイル(신동일)。

 韓国独立系映画の雄である彼の名前を日本で知る人は多くない。
 だが、韓国で商業公開されたの作品のほとんどが、日本で劇場公開、もしくはDVD化されているから、題名を聞いて「ああ、あの映画の監督?」と頷く人は意外に多いのではないか。

 良心的兵役拒否がテーマの『訪問者(방문자)』、男同士の友情が招く破滅的な男女の激突を描く『僕の友人、その彼の妻(나의 친구, 그의 아내)』、そして在韓外国人労働者の過酷な現実を直球で見せつけた『僕たちはバンドゥビ(반두비)』が、日本では知られていると思う。

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 シン・ドンイル監督はプロデューサーとしても優れた洞察眼を持っていて、彼の作品出演以降、注目された俳優に、キム・ジェロク、カン・ジファン、ホン・ソヒ、ペク・チニなどがいる(チャン・ヒョンソンやパク・ヒスンについても、再評価に繋がったという言い方が出来るかもしれない)。

 手掛ける作品はインディーズ枠であるため、上映館数はいつも少なく、興行も決して良いとは言えないが、世間一般が考えるよりも、韓国映画界で注目されている映画監督の一人なのではないだろうか。

 だが、そんな彼も、『僕たちはバンドゥビ』と『視線の向こう -真実のために-(短編)』以降、しばしの沈黙を余儀なくされることになる。

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 そこには韓国独自の事情、業界が抱える構造的問題も垣間見えるが、最近十年間あまり、若手インディーズ作品が過剰に韓国内で製作、公開されるようになったことも無関係ではないだろう。

 業界からすれば「人材発掘」という大義名分もあるのだろうけど、そのせいで一層、中堅やベテランが干されてしまうという状況が、インディーズ映画の分野でも起こってしまっている。

 このように、傍で観るよりも厳しい状況の韓国インディーズ映画界だが、遂にシン・ドンイル監督&プロデュースの長編新作が、約七年間の沈黙を破って始動した。

 新作のタイトルは
『컴, 투게더(Come,Together)』(仮題)。

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 2015年11月21日に撮影をスタート、12月中には終了し、ポスト・プロダクション作業を経て完成済み、現在(2016年4月現在)時点で、公開待機中となっている。

 正式な一般公開日はまだ未定だが、2016年の釜山国際映画祭で初上映後、年内の韓国公開を目指す予定だ。

(part2に続く)
※本記事を元にした転載やコピーを行うことはご遠慮下さい。
※『Come,Together』詳細については直接、韓国側にお問い合わせ下さい。

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Vol.512 はたまた新しい映画館なんだけど [韓国映画]

 2014年10月、ソウル・江南の片隅に一軒の新しい映画館がオープンした。

 劇場名は「JOY N CINEMA」といい、二番館と名画座を兼ねた構成になっている(※)。
 最寄りの駅は地下鉄三号線「新沙洞」駅なので、訪ねてみることにした。
(※)筆者が訪れた時点での話

 地図ではその所在はカロスキル沿いに描かれているが、新沙駅からかなり遠くロッテシネマ新沙洞(旧ブロードウェイ劇場)から徒歩10分経っても到着しない。

 それらしき場所に何とか着いてみれば、今度はどこにも映画館らしきものはなく、辺りは低層の雑居ビルばかり、目の前は狎鴎亭のアパート群だ。
 ちょこんと置かれた立て看板を見つけたものの、やはり、どこに劇場があるのか、さっぱり分からない。

 仕方ないので周囲をぶらつき、また立て看板のところに戻る途中で、やっと映画館が入っているビルを発見する。
 それはごく普通の雑居ビルで、だいぶ奥まったところに劇場名が書かれているだけ、しかも出入口前が駐車場になっているので、これじゃ、分からなくて当たり前だ。
 昔、狎鴎亭にあったスポンジハウスも非常に分かりにくい場所にあったが、それを思い出す。

 雑居ビル玄関にはチラシが置いてある以外、それらしき案内はなく、「本当にここか?」と不安な気持ちを抱きつつ、しょぼいエレベーターで地下に向かう。

 しかし劇場ロビーに入ってみれば、レンガ造りの上品な内装になっていて、なかなか広く、置いてあるテーブルや椅子の趣味もいい。
 ただ、男子トイレが全く別のフロアにあり、しかも異常に狭いので、どうしても、にわか作りの映画館といった感じである。

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 スタッフは基本的にアルバイトらしいが日時によって独りしかいないことがあって、発券に売店、映写管理に館内清掃まで全部やっているので、上映が終わるとかなりバタバタしていたりする。
 社会問題になった、すき家のシフトみたいだ。

 ロビーと劇場は扉一枚、カーテン一枚で隔てられているだけ、内部はかなりギリギリの作りで座席自体は悪くないものの、各列とも段差はあっても必要な高さが足りず、前席に誰か座ると基本的にアウトである。

 最後部列が鑑賞に一番良いと思われるが、それでも端の席はスクリーンに対して急角度の位置にあり見難く、そうでないところは冷暖房の風が頭を直撃という困ったレイアウトになっているので、どちらにしても究極の選択を迫られる。

 映写プロジェクターの光軸も、かなり低いところを走っているので、どの席でも客がちょっと動いただけで予期しない影絵が始まってしまうし、熱モヤが上映中かなり目立つ(まるで火事)。

 画面の明るさや音質については、筆者的に大きな不満は感じなかったが、競合すると思われる他のミニシアターに比べるとちょっと落ちる感じだ。

 画面の見辛さで例えると光化門のスポンジハウスに匹敵し、今のソウルにおいては、例えミニシアターであってもこれじゃ、かなりマイナスだろう。
 ロビーは一流だが、その他は…???といったところだろうか。

 結論として、どうしても観たい作品がここでしか上映していない限り、あまり進んで来ようとは思わない映画館だった。

 もっとも、江南界隈におけるこの手のミニシアターは短命なことがほとんどで、個性的なプログラムはそのうち他のシネコンと横並びになり、やがて劇場自体が姿を消す、というパターンになりやすいから、興味がある方は今のうちに行っておいた方がいいかもしれない。

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Vol.510 2014年☆韓国映画BEST☆part5(END) [韓国映画]

【印象に残った作品たち(2)】

『신의 한 수』
(日本語訳題名『神の一手』)
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出典:NAVER영화
 劇画が持つ破天荒さを映画で再現した快作です。
 イ・ボムスの凶悪ぶりが最高!

『해무』
(邦題『海にかかる霧』)
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出典:NAVER영화
 韓国映画の伝統を受け継ぎつつ、現代的な作品へと昇華させた秀作。

『도희야』
(邦題『私の少女』)
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出典:NAVER영화
 「これでもか!」というくらい韓国社会の暗部を叩きつける傑作ですが、政治的偏向に陥っていないところがいいです。

『자유의 언덕』
(邦題『自由が丘で』)
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出典:NAVER영화
 完全に予想を覆されてしまったホン・サンス=ワールドの秀作。
 異邦人を描いた映画としても優れていて、これからの「自称・日韓友好映画」一つの指標になるかも?

『님아, 그 강을 건너지 마오』
(日本語訳題名『あなた、この川を渡らないで下さい』)
(※)意訳すると『私をおいて逝かないで下さい』)
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出典:NAVER영화
 『牛の鈴音』の作劇スタイルを更に進化させた韓国ならではの異色作ですが、ドキュメンタリーとしては賛否両論の演出といったところでしょうか。

【印象に残った作品たち-番外編-】
 作品自体はかいませんが、韓国社会を知る為のよい教材になると考えたので、あえて次の二本を選んでみました。

『변호인』
(日本語訳題名『弁護人』)
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出典:NAVER영화
 故・盧武鉉元大統領がどうして、ここまで英雄視されるのか?

 これは日本人の多くにとって不可解でよく分からない現象ですが、『변호인』という映画は、それを感覚的に知る事ができる作品かもしれません。

 この『변호인』が左側の作品だとすれば、2014年末に公開され大ヒットした『국제 시장(国際市場で逢いましょう)』は、その右側にある作品という解釈もできると思います。

『명량』
(日本語訳題名『鳴梁海戦』)
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出典:NAVER영화
 5,6時間は必要な内容を強引に2時間弱にまとめているため、無理なダイジェスト版の感が免れず、ツッコミどころも満載ですが、文禄・慶長の役が起こった当時の日本について、ここまで真面目にアプローチした韓国映画は今までなかったと思います。

 この作品を巷の風潮に沿って、「反日映画」と切って捨てることは簡単ですが、それを言ったら、日本で熱狂的に支持されている戦国武将や幕末の志士を描いた作品群は、韓国から見れば「日本人が極右に憧れ、賞賛している危険な作品」ということになってしまうでしょう。

 この映画が韓国で大人の支持を受けた背景には、日本のそれに似た、現状を打破してくれる英雄への渇望と憧れもあったと思うのです。

 海戦シーンは、おそらく今の日本映画で無理なレベルの仕上がり、一見の価値あり。

 【総括】
 今回、シメの総括を書こう…と思ってみたものの、はたと手が止まってしまいました。

 なぜなら、韓国映画はブロックバスター、インディーズとも、既にビジネスモデルが確立してしまい、これ以上の変化は衰退するしか望めないのでは?と考えたからです。

 先日、日本の国営放送で日本のアニメコンテンツが抱える海外営業力の弱さを危惧する番組が放送され、日本側の問題を打破するヒントとして、韓国のある作品が紹介されていました。

 その作品は、かつての日本で家電やら自動車の海外輸出に取り入れていた手法を使って外国販売に成功している、という内容です。

 でも、それを観てつくづく思ったのは「だから、この作品は面白くないんだな」という事でした。

 残念ながら韓国映画群もまた、だいぶ前から、その轍を歩みつつあるのかもしれません。

END


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Vol.509 2014年☆韓国映画BEST☆part4 [韓国映画]

【印象に残った作品たち(1)】

『집으로 가는 길』
(日本公開時題名『マルティニークからの祈り』)
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出典:NAVER영화
 納得出来ないところもありますが、ツボを押さえた感動の力作。
 前評判の割には韓国内でヒットしなかったのは、今の時代を考えると仕方ないかも。

『수상한 그녀』
(日本公開時題名『怪しい彼女』)
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出典:NAVER영화
 ベタな韓国式コメディを逆手にとった爆笑の感動作。
 この作品を観て、「韓国映画はベタで古い!」と馬鹿にすることは簡単ですが、【そんなら同じことやって、超えてみろや!】と言いたいですね。

『한공주』
(日本公開時題名『17歳の涙 ハン・ゴンジュ』)
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出典:NAVER영화
 かつて日本で蔓延しかかった【韓国=夢の国】という【お花畑系】と真逆の内容ですが、韓国映画の良き伝統を引き継ぎ、インディーズの機動性を活かせた問題作。

『아버지의 이메일』
(日本語意訳題名『父が残したEメール』)
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出典:NAVER영화
 日本の『エンディング・ノート』にも繋がる、驚きのエンタティメント・ドキュメンタリー。
 優れた韓国現代史になっているところも見所です。

『역린』
(日本公開時題名『王の涙 イ・サンの決断』)
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出典:NAVER영화
 これまたベタ系の韓国時代劇に見えるかもしれませんが、大胆な解釈の脚本は韓国映画におけるエポックだったのでは??
 こういう歴史の翻案は「歴史の捏造、粉飾」とは言わないでしょう。

『피부색깔=꿀색』
(日本公開時題名『はちみつ色のユン』)
(※)厳密には韓国映画ではありませんが、選んでみました。
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出典:NAVER영화
 特異な境遇にあった当事者だからこそ描けた、自伝ドキュメンタリー・アニメーション。
 自己のオリジナルを韓国に求めた結果は?という視点で見ると、非常に深い内容だったと思います。

(part5に続く)


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