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Vol.73 安東焼酎の謎 [韓国の食]

韓国の焼酎といえば、一般的にJINROということになるのだろうが、古式ゆかしき伝統酒、ということで一番有名なのが「安東焼酎」だろう。

中国の白酒(中国式焼酎)によく似た風味を持ち、かつてモンゴル帝国から伝えられた酒が原型になっているといわれるが、コーリャンは使われていないので、おそらくは古くから使われ続けているだろう麹から来た風味なのだと思う(焼酎類は原料と麹の種類、蒸留器の構造が味に大きく影響する)。

この他にも韓国には伝統的な焼酎というものは何種類かあって、以前、片端から飲んだことがあったが、基本的にはどれも同じような味であった(これらの伝統的焼酎も最近、めっきり入手出来なくなってしまった。売れなかったのだろうか?)。
しかし、本当の「安東焼酎」を飲んだことがあるかと自問すると、実は疑問に感じている。

筆者は某所にある安東農協直営店で直接、これらの焼酎を購入して試したことはあるが、値段は高くて瓶が立派でも、箱を見ると明らかに工場で作られた大量生産品であり、味のほうも、少数手作りの酒に共通する雑味の魅力に、どうも欠けているように思えたのだ。
どうやら、一般に出回っている「安東焼酎」というものは商品ブランドであり、それなりの規模を持つ会社が製造、販売しているものらしい。
オリジナルのレシピに似せた味にしてはいるのだろうけど、「法酒」と「校洞法酒」が似て非なる、全く異なる酒であるのと、安東焼酎もまた、同じような状況なのではないか、と疑っている。

韓国で出回っている「慶州法酒」も、仏国寺駅近くにある会社が大量生産して全国に供給しているものであって、慶州市内の川原沿いにある酒蔵で作られている「校洞法酒」とは味が全く異なるし、「校洞法酒」の社長も「うちとは全然関係ないよ」と明快に言い切り、慶州の裏路地にあった飲み屋のおかみも、「慶州法酒なんて、ここじゃ、誰も飲まないよ」と断言していた(^^!)

そこから直感的に浮かぶのは、都会のデパートやマートに出回っている「安東焼酎」も、実はこれに近いカテゴリーに入るのではないか?という疑問だ。

何せ、安東出身者いわく「本当の安東焼酎は飲んだことがない。手に入らないからだ」というし、韓国中を旅したお酒にこだわる知人も「あるにはあるが、生産量が少なく、一般のルートで入手することは難しい」という。
最近ではWEB販売が行われることもあるらしいが、不定期である上、500cc程度でW20万くらいするという(注:筆者は未確認/その後、やはり安東に行かないと飲めない、という証言を聞く)。

だから、世間一般に流通する「安東焼酎」というもののほとんどは、高級な物であれば貴重な原酒を元に加水したり、その他スピリッツを混ぜたり、安いものは「汎用稀釈式焼酎」にそれらしい香料や調味料を加えたりして、グレード別に販売しているように思える。

ここ十年くらい出回り始めた廉価版安東焼酎というものは、とてもおいしいとはいえない物だが、メジャーな韓国焼酎類と比べれば遥かにまともなので、お店に置いてある場合、頼むことにしている。
ただ、値段は高くてAIC.40%はW10000-、25%はW7000-ほどする(共に500ccの瓶/小売ではもっと安い)。

先日、釜山おでんを食べにいったら、ALC.40%のものがあったので早速注文してみた。
そして飲んだら驚いた。

「うっ!なんじゃ、こりゃあ、甘い!!」

いつの間にか、レシピが大幅に変えられていたのだ。
最近のニュー・チャミスルが、べとべとに甘い味になったことは先に書いたが、それと同じだ。
こういう味でないと、韓国では売れない、ということか?
焼酎の味を巡る韓国の環境というものは、当分変わりそうもない。

数年前発売された高ALC度数の高級米焼酎もホント、まずいし、結局は大林洞辺りの中国人経営の店で白酒を購入するのが一番堅実ということになってしまう。
なにせ、リッターあたりW10000-しないのに、デパートで大げさに売られている「伝統酒」より美味しいのだから。


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安東俊幸

安東焼酎、いいですね!国分寺市 安東
by 安東俊幸 (2016-12-16 16:18) 

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