So-net無料ブログ作成

Vol.309 ゆけゆけ!とっつあん坊や/『フラッシュフォワード』 [海外ドラマ]

 遂に今夏、日本でも、『フラッシュフォワード/FlashForward』の放送が始まった。
 アメリカでの放映開始は2009年9月24日からだったが、その前から、SFファンの間ではちょっと話題になっていたTVドラマでもあった。

 それはなぜかというと、原作がカナダのSF作家、ロバート・J・ソウヤー(Robert J. Sawyer)の小説だからだ。
 ここ15年くらいの間に日本で紹介された欧米系のSF作家の中では、おそらくもっとも人気が高い一人だと思う。

 ソウヤー作品の特徴は、ユーモアとヒューマニズムにある。
 どちらかといえばリベラル派であり、ちょっと、フラワーチルドレンの匂いもするし、『スタートレック』ネタがよく出てくるので、そっち系が好きな人なら、かなり笑える。

 ロバート・J・ソウヤーが日本で最初に紹介されたのは、たしか『さよならダイノサウルス/End of an Era』だったと思うが、これがベタに見えながらも、奇想天外な物語だったので、当時はかなり評判を呼んでいた記憶がある。

 幸運なことに、日本では大半の作品が翻訳され、順調に版を重ねているが、残念なことに、『占星師アフサンの遠見鏡/Far-Seer』を最初とする、知性を持った恐竜種族の興亡を描いた三部作(キンタグリオ・シリーズ)が、全部紹介されていないことが個人的には非常に残念であり、ちゃんと出して欲しい。

 今回ドラマの叩き台となった小説『フラッシュフォワード』は、どちらかというと一般小説に近く、地味な内容だが、その分、SF嫌いには受け入れやすい作品かもしれない。

 竹内結子が出演している、ということで日本でも少し話題にされたけれど、原作には日本人女性が出てくるので、いわばソウヤーファンへのサービスみたいなもんであろう(もっとも、昔から欧米のSF小説では、記号として日本人女性がよく出てくる)。

 ドラマを何回か観た感想は、「ドラマとして複数シーズン引っ張るには、かなり苦しいネタ」という印象だ。
 途中で一旦全てを収拾させて、別のトンデモな展開を用意しないと、第二シーズン、第三シーズンへとドラマを続けることは、かなり難しい気がした。

 『スタートレック』出身のブラノン・ブラガ(Brannon Braga)が絡んでいるので、変化球を是非、期待したい。
 どうせなら、ロバート・J・ソウヤー・ワールドってことで、落下式のタイムマシンやら、進化したネアンデルタール人やら、ヘンな形状のエイリアンやらが途中から出てきたら、それこそ、ソウヤーのファンが狂乱して喜びそうだ……などと、色々妄想していたら、案の定、このドラマは不評のため、全25話で終わってしまったのだった…(トホホホ)

 ちなみに、キャストはえらく地味。
 無名というよりも、目立つ俳優やキャラクターがいないので、人間ドラマとしても、ミステリーとしても、パッとしない。
 それが、このドラマが不評だった原因のひとつかも。

 そんな中で、韓国系アメリカ人俳優として、最近、とみに売れ始めているジョン・チョ(John Yohan Cho)が、未来が見えないFBI捜査官ディミトリ・ノ(Demetri Noh)役でレギュラー出演、なかなか光っている。
 彼はどちらかといえば性格が悪いキャラクターを演じているが、非常に生き生きとした魅力ある人物像になっていて、『Star Trek』で演じた、おまぬけスールー役なんかより、遥かにいいし、このドラマでもっとも目立つ存在だろう。

 同じABCの人気ドラマ『LOST』のダニエル・デイ・キム(Daniel Dae Kim)は、その顔立ちから、個性派で片付けられてしまう危うさがあることに比べ、ジョン・チョは「とっつあん坊や」なルックスだけど、「韓国系アメリカ人俳優」という、いままでなかった主張を持つ存在になれそうな感じがする。

 民族性を強調する看板をおおっぴらに掲げることは、決していいことではないにしろ、ハリウッドで活躍する韓国系俳優として、ジョン・チョもまた、今後を注目すべき一人だろう。

 はやく『Star Trak』の続編が公開されないかな…!?

 no3.jpg  GINGIN.jpg


nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 1

コメント 2

コッスン

不評だったんですか?
面白いのに。
4月29日過ぎたら終わると思ってたけど。
そういうわけで終わるんじゃないんですね・・・
昨日、アルがああいう行動をして
ショックー(泣)
未来は変わるのかな~
医者の人「信」の漢字から日本人と未来で会ってたことが分かりましたが
あれが竹内ゆう子なんですね。
そのうち出てくるのかな??

by コッスン (2010-09-06 08:28) 

さるすべり

「不評」という書き方はちょっと不適切だったかもしれないですね。マーケットがついて来なかった、不特定多数の視聴者が付かなかった、ってとこなのではないでしょうか。ABCとしてしては『LOST』の次を狙っていたんじゃないかな、と想像しています。ペイテレビ枠だったら、それなりに続いたんじゃないかと。
by さるすべり (2010-09-07 20:53) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。