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第18回「STAR TREKと韓国①」 [海外ドラマ]

 Linda Park=リンダ・パークは、アメリカのTVシリーズ「STAR TREK・エンタープライズ」において、言語の天才、サトウ・ホシを演じた若い韓国系アメリカ人俳優だ。
 同役のオーディションには、日本の女優、工藤夕貴も臨んだらしいが、サトウ・ホシの役を射止めたのは、韓国系のリンダ・パークであった。
 彼女もまた、幼い時分にアメリカに移住し、アメリカの一流大学を卒業して、アメリカで活動している女優で、正直いって、どうみても日本人的雰囲気は皆無であり、古式ゆかしきコリア系美人といった風情なのだが、意外と韓国のドラマなどに出演すれば、日本でも受け入れられるタイプかもしれない。
 さて、彼女の認知度を考えた時、実は韓国でよりも、日本のほうがリンダ・パークを知っている人が遥かに多いのではないだろうか。なぜなら、日本には「STAR TREK」の固定ファンが昔から少なからずおり、一定の市場が存在しているからだ。しかし、韓国では「STAR TREK」などというものに一般の人々は興味もないし、知らない。なにせ、その昔、韓国の映画雑誌「シネ21」で「STAR TREKとはなんぞや?」という小企画が組まれたくらいである。
 韓国の市場は、SiFiというものに、とにかく冷たい。基本的には現実路線でないとダメ、という気質からだろうが、反対にファンタジーは妙に人気がある。
 「STAR TREK」に、韓国では人気も、関心も全く集まらないというのは、こういった元来の市場体質も大きいが、それとは別に、「STAR TREK」シリーズで描かれる地球人社会、そして汎銀河文明社会の姿が、実は韓国人が「受け入れたくないもの」の象徴ではないかと、思うときがある。
 「STAR TREK」で描かれる地球社会とは、国境も、民族的偏見も、階級格差もなく、みな平等な社会だ。いわば、マルクスの理想社会が実現して発展したような「汎地球人平等社会」ともいえるものであって、それゆえ、ドラマでは他文明種族との軋轢に、地球人とその理解者たちは苦悩する。しかし、それも「相互理解」の努力によって、次々と克服してゆき、より平等で豊かな社会に向かって前進する、というのが「STAR TREK」全シリーズで描かれる大きなテーマの一つでもある。
 この「スタトレ的博愛平等主義」ともいえそうなイズムは、最近問題視されている「アメリカ準拠のグローバリズム」そのものだとして、日本でも毛嫌いする人はいる。しかし、それとは別に、韓国で「STAR TREK」が受け入れられない理由は、同シリーズがSiFi物の王道であるということの他に、「どの民族も融合して格差なく仲良く暮らしている社会」というものが、たとえフィクションであっても、韓国人が持つ、無意識で保守的な部分にとって「実に受け入れ難いもの」ではないかということである。
 韓国は歴史的に見ても、厳然たる階級社会であり、それゆえか、自己と他者の格差を誇示したがるし、自分が他者より格上であることが非常に重要だ。
 それは同じ韓国の人間に対してもそうだし、外国人、特に日本人に対しては、失笑してしまうくらい、ひどいものがある。
 海外から漏れ聞こえてくる韓国人の悪評も、大体、こうした帰属外の人間に対する、積極的かつ無意識な差別行動、格差を求める姿勢から来るものが多いような気がする。
 もちろん日本人だって、差別に関しては人のことはいえないだろう。しかし、日本人は「人は皆、平等です。だから仲良くしましょう」と、何のためらいもなく半ば本気でいえるが、韓国人は「建前」でしか、そんなことは言わないだろうと思う。
 「STAR TREK」で描かれる「汎地球的博愛主義」とは、筆者にとって、まさに反韓国的なものでもあり、真っ向から対立するものであるように思えて仕方がないのである。


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第17回「TVドラマ『LOST』に観る韓国③」 [海外ドラマ]

 さて、ジンを演じているダニエル・デイ・キム/Daniel Dae Kimとは何者であるのか?
彼はここ数年、やたらアメリカのTVや映画に端役で出演しているので、実は知っている人は、よーく知っている俳優だ。だから私も彼が「LOST」に出ているのを観たとき、「また、彼?」と、驚きすらしなかった。顔立ちが強烈なので、韓国系であるとか、ないとか、全く関係なしで、一度見かけると、印象にこびりつくタイプの俳優である。経歴を調べると、やはり、もともとは演劇畑の人のようだ。アジア系でこれだけ仕事をたくさんやっている、ということはエージェントが辣腕なのかもしれないし、現地のキャスティングディレクターに高く評価されているということなのかもしれない。実力はあるのだろうとは思う。
 筆者が彼に興味を持った理由の一つは、彼の韓国名を知りたかったからである。しかし、彼の公式サイトを観てもそれは書かれていないし、韓国のデータベースを観ても、出ていない。別にどうでもいいことなのだが、ちょっと気になる。
 彼は、いわゆる韓国系アメリカ人俳優ということになるのだろうが、韓国側の視点からすれば、在米僑胞韓国人俳優という表現になる。しかし、おそらくはアメリカの永住権を持ち、アメリカで教育を受け、アメリカ英語をネイティブ言語として使い、アメリカに生活基盤のある人間を、アメリカ人と言い切らないで、「韓国人」と形容するのも、なにか、おかしな話である。
 中国系や日系は、アメリカ移民の歴史が韓国系よりも長いから、「中国系、日系アメリカ人」という形容詞が成立するのだが、韓国系の場合、大規模移民というものが、ここ三十年くらいの歴史しかなく、そういう点では中途半端、彼らを形容する時、韓国人ともアメリカ人ともいい難い、あやふやさがある。それに、移民して暮らしていたからといって、皆が、アメリカその他の社会に馴染んでいるわけでもなく、近年、韓国に帰って来てしまうケースが多く、それもまた、こうした韓国人移民組の帰属性を、一言で形容することを困難にしている。
 故郷帰りの問題に話題を切り替えれば、移民組一世にとってはよくても、アメリカで生まれ育った世代からすれば、本音はえらく迷惑だろう。実際、アメリカその他帰りに対する地元韓国人の視線は決して温かいものだけではないように見える。出戻り組も出戻り組で、故郷に適応できない連中も当然いるから、お互い不幸だな、と感じる風景が韓国ではよくあった。
 サン役のキム・ユンジンは、俳優として稀な例ともいえそうだが、「シュリ」以降、彼女が韓国映画界であまり活躍しなかったのも事実であり、逆にアメリカのTV番組でレギュラーを掴むことで、より広く世間から脚光を浴びたことは、なんだか皮肉な気がしないでもない。

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第16回「TVドラマ『LOST』に観る韓国②」 [海外ドラマ]

 「LOST」でサンを演じるキム・ユンジンは、日本でもお馴染みの女優。日本語版吹き替えでは、サンを、韓国語にたんのうな女優の洪英姫氏が演じていて、ちゃんと韓国語に聞こえるばかりか、声質もキム・ユンジンに合わせて演じているので、まるでキム・ユンジン本人が日本語を喋っているようである。ここら辺はいつも、日本の声優とその演出技術の高さに感心させられるところだ。では、サンの夫ジン役のダニエル・デイ・キムは、どういう俳優だろうか?
 彼は赤ん坊の時に、アメリカに両親と移民、アメリカで教育を受け、育った人物であり、アメリカ人、と形容した方が正しいと思う。出身は釜山らしいが、育った家庭では、韓国人の両親が、極力英語を使う努力をしていたらしく、基本的に韓国語は得意ではない(出来なかったという話もある)という。
 「LOST」において、彼のセリフは全編韓国語だが、ネイティブ・レベルとまではいかないようだ。また、ダニエル・デイ・キムの韓国語というものが、もともと釜山なまりでもあって、いかにプレーンな韓国語を話すことができるかも課題だったようだが、他の韓国系俳優たちの話す韓国語は、けっこう慶尚道なまりが強かったりする。ジンの役が釜山なまりで押し通す、というのも面白いと思うのだが、「あくまでもレギュラーメンバーの言語はスタンダードで」というのが、製作側の姿勢なのかもしれない。
 日本語吹き替え版でも当初、とても韓国語に聞こえなかったジンの吹き替えた韓国語が、回が進むに連れて、より韓国語らしくなっていくところは面白い。きっと、洪英姫氏直接の指導があったのだろう。でも、ジンの吹き替えを担当している新垣樽助氏と、演出スタッフの計算だったりする可能性も、もちろんある。

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第15回「TVドラマ『LOST』に観る韓国①」 [海外ドラマ]

 最近、日本の地上波でも放送が始まったアメリカのTVドラマ「LOST」。その奇怪な内容に「ああ、アレ系のお話ね」と予想をしている人は、筆者を含め、世界中に何万人もいるだろう。
 その予想が当たっているとすれば、長期化してしまうとオチに効果がなくなって、どっちらけとなること必至なので、「せいぜい5シーズン程度が限界」と想像していたところ、製作サイドから、その旨のコメントがあったようだ。もっとも、視聴率が振るわなくなったという理由らしいが、この番組もまた、かの名作TVシリーズ「バビロン5」のように、終焉を予め考えて話を進めているのだろうか。
 さて、この「LOST」は韓国との関係において、画期的な内容のテレビドラマでもある。それは、レギュラーキャラに韓国人がいて、セリフのほとんどが韓国語、しかも単なる端役ではなくて、きちんと彼らのドラマも描かれているのだ。
 ここ二十年くらい、アメリカにおける韓国系俳優の映画やTVにおける活躍は目覚しく、基本的に主演ではないが、重要な役柄を振られているのをよく見かけるようになった。この背景にはアメリカで教育を受け、成長したコリア系の人々が、アメリカ社会で、「アメリカ人」として活躍し始めていることが背景にある。有名無名は別にしても、韓国系アメリカ人の、少なくない数の人材がハリウッド業界で活躍していて、それが「韓国映画のハリウッド再映画化」や、「韓国人俳優の起用」の呼び水になっていることも間違いないだろう。また、当然ながら数字に強い人材も多いので、映画の投資関係分野であるとか、各種ロビー活動にいそしんで、それがいま、ハリウッドで結実した形になって現れているだろうことは、想像に難くない。
 「LOST」で描かれる韓国の情景は、もちろん韓国でロケしたわけではないので、一見トンチンカンだし、最初の頃は、まるで香港ノワールもどきだったり、マダム・バタフライの世界だったり(実際、劇中にも、二人の韓国人を、まるで『サユリ』だ、と皮肉るシーンもある)、よくあるアメリカン・オリエンタル・イメージ、つまり「?」な印象だったのだが、話が進むにつれて、それは誤りであったことが判ってきたのである。その白眉だったのが、第2シーズン、31話「Abandoned/さまよう者」でのエピソードだ。ここで描かれるのは、サン(=キム・ユンジン)とジン(=ダニエル・デイ・キム)の二人が出会う直前のお話。結婚に対する韓国的な新旧の対立と、それに対する若い世代の考えの差異、そして格差社会の問題が、短いながらも端的に描かれていて、非常にリアルであった。
 おそらく、「LOST」製作スタッフには、現実の韓国に詳しいスタッフがいて、バックアップを行っているのではないか、という印象を受ける。もちろん、アメリカ人が描く「韓国=東洋的なものの象徴」ではあるから、妙なところが多いし、当の韓国人にすれば、なおさらかもしれない。しかし、筆者が、この「LOST」から受ける「韓国的リアリズム」というものは、その見かけよりも、本質と現実に沿ったものではないかと思っている。
 少なくとも、日本で製作されているドラマや映画の中の「韓国」と称するものより、遥かにまともなのではないか?

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